ウィリアム・シェイクスピア
William Shakespeare
1564年〜1616年・イギリス
エリザベス朝のロンドンで活躍した、イングランドの劇作家・詩人です。俳優として舞台に立ちながら脚本を書き、約20年のあいだに悲劇・喜劇・史劇の名作を数多く残しました。人の心の内側を描く力にすぐれ、その作品はいまも世界中の言葉で上演されています。
最初の一冊
四大悲劇のなかで最も短く、魔女の予言から破滅までがまっすぐに進むので、戯曲に慣れていない人でも一気に読み通せるからです。
地方の町からロンドンの劇壇へ
シェイクスピアは1564年、イングランドのストラトフォード=アポン=エイヴォンで、皮手袋商人の家に生まれました。18歳で8歳年上のアン・ハサウェイと結婚し、3人の子をもうけます。その後の数年間は記録がほとんど残っておらず、「失われた年月」と呼ばれています。
1592年ごろまでにロンドンへ出たシェイクスピアは、俳優として活動しながら脚本を書き始めました。やがて宮内大臣一座の共同所有者となり、グローブ座の株主にもなります。一座はのちに国王ジェームズ1世の庇護を受けて国王一座と名を改めるほどの人気を集め、シェイクスピアはロンドンと故郷に家を買うほどの成功を収めました。1613年ごろ故郷に引退し、1616年に亡くなっています。
喜劇から四大悲劇、ロマンス劇へ
初期には『ヘンリー六世』などの史劇や軽快な喜劇を書き、中期には『夏の夜の夢』『ヴェニスの商人』などの喜劇で円熟します。1600年代初めには、『ハムレット』『マクベス』『オセロ』『リア王』の四大悲劇で、人間の深い葛藤を描き出しました。晩年には、長い別離と再会を描く「ロマンス劇」と呼ばれる作品群を残しています。
多くの戯曲は、古い物語や歴史書、ほかの劇作家の作品を下敷きにしています。生前に自分で信頼できる版を出さなかったため、亡くなって7年後の1623年、劇団の仲間たちが36編の戯曲を集めた最初の全集を刊行しました。いま読まれている作品の多くは、この全集によって伝えられたものです。
