あなたに近い文豪は
中島敦
才能と誇りに悩む孤高の人
自分の才能やプライドと向き合ってしまうタイプです。中島敦は、中国の古典に材をとった引き締まった文章で、自意識に苦しむ人間を描きました。同じ悩みを抱えた主人公の作品を合わせて選んでいます。
最初に読むなら、この3冊
- 山月記山月記
唐の時代、詩人として名を残そうとして挫折した秀才の李徴は、ある夜発狂して姿を消します。翌年、旧友の袁傪が山道で出会ったのは、人の言葉を話す一匹の虎でした。茂みに隠れたまま、虎は自分の運命を語りはじめます。中島敦のデビュー作となった短編です。
- 金閣寺金閣寺三島由紀夫の作品
幼いころから父に金閣の美しさを聞かされて育った吃音の青年が、金閣寺の徒弟となり、金閣の美に取りつかれていくまでを自ら告白する小説です。戦中から戦後へ移る時代を背景に、美への憧れと憎しみが硬く緻密な文体で綴られます。
- 車輪の下車輪の下ヘッセの作品
町じゅうの期待を背負ってエリート養成の神学校に入った秀才の少年ハンスが、勉強一筋の生き方に疑問を抱き、少しずつ心身をすり減らしていく物語です。作者ヘッセが自分の神学校時代の体験をもとに書いた自伝的な小説で、日本ではヘッセの作品の中でも特に有名な一冊です。
