あなたに近い文豪は
宮沢賢治
星空と生きものを信じる夢想家
目に見えないものや、遠い場所に心が向くタイプです。賢治は、星や動物や鉄道を通して、ほんとうの幸せとは何かを問い続けた作家です。童話の形をとっていますが、大人が読んでも胸に残ります。
最初に読むなら、この3冊
- 銀河鉄道の夜銀河鉄道の夜
星祭りの夜、ひとりぼっちの少年ジョバンニは、気がつくと親友カムパネルラと夜空を走る銀河鉄道に乗っていました。白鳥や鷲の停車場をめぐり、不思議な乗客たちと出会う旅の物語です。作者が亡くなるまで書き直し続け、未完の草稿のまま遺された作品でもあります。
- よだかの星よだかの星
見た目がみにくいというだけで、ほかの鳥たちから嫌われているよだか。ついには鷹から「市蔵」と名を変えろと迫られます。行き場をなくした一羽の鳥が、自分が生きることの意味に向き合う短い童話で、賢治の自己犠牲の物語の系譜に数えられる作品です。
- 注文の多い料理店注文の多い料理店
狩りに来て山奥で道に迷った二人の若い紳士が、「山猫軒」という西洋料理店を見つけます。店に入ると扉が次々に現れ、そのたびに客への注文が書かれていました。二人は首をかしげながらも、都合よく解釈して奥へ進んでいきます。賢治が生前に出した唯一の童話集の表題作です。
