フランツ・カフカ

フランツ・カフカ

Franz Kafka

1883年〜1924年・チェコ(オーストリア=ハンガリー)

どんな作家?

プラハのユダヤ人の家に生まれ、保険局に勤めながら小説を書いた作家です。ユーモラスな孤独感と不安に満ちた、夢を思わせる独特の作品を残しました。生前はごく一部にしか知られていませんでしたが、死後に友人が遺稿を発表して評価が高まり、20世紀の文学を代表する作家と見なされています。

最初の一冊

変身カフカ変身カフカ・中編

カフカが生前に発表した作品の中で最もよく知られ、短い分量の中に、不条理な出来事を淡々と描く彼の書き方が凝縮されているからです。

勤め人として書いた短い生涯

1883年、当時オーストリア=ハンガリー帝国領だったプラハで、高級小間物商を営むユダヤ人の家に生まれました。大学で法律を学び、保険会社を経て、1908年から労働者傷害保険協会に勤めます。勤めのかたわら、執筆を続ける生活でした。

1912年にフェリーツェ・バウアーと出会い、二度婚約しますが、どちらも解消しています。1917年に肺結核と診断されてからは療養と復職を繰り返し、1922年に退職しました。1924年、ウィーン郊外のサナトリウムで、41歳の誕生日の1か月前に亡くなっています。

父との軋轢と死後の名声

商才に長けた実利的な父ヘルマンとは性格が合わず、カフカの繊細さや文学への関心は理解されませんでした。この衝突は彼の人生と作品に深い影響を与え、1919年には便箋100枚に及ぶ「父への手紙」を書いています。ただしこの手紙は、母と妹に止められて父には渡されませんでした。

死後、友人マックス・ブロートが遺稿を整理し、未完の長編『審判』『城』などを相次いで刊行しました。作品はフランスのシュルレアリストや、サルトル、カミュら実存主義の作家たちに注目され、ボルヘスによるスペイン語訳などを通じて世界中に読者を広げていきました。

カフカの作品