ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ
Johann Wolfgang von Goethe
1749年〜1832年・ドイツ
ドイツの詩人・劇作家・小説家で、小国ヴァイマルの宰相も務めた政治家でもあります。25歳で出した『若きウェルテルの悩み』でヨーロッパ中に名を知られ、晩年まで詩や小説、自然科学の研究を続けました。『ファウスト』は、20代から死の直前まで書き継いだ生涯の仕事です。
最初の一冊
ゲーテを一躍有名にした若いころの作品で、中編の長さで読み通しやすいからです。手紙の形で書かれているので、主人公の気持ちをじかに追うことができます。
恋と旅を重ねた長い生涯
ゲーテは1749年、フランクフルトの裕福な家に生まれました。父の望みで法学を学び、ライプツィヒとシュトラースブルクの大学に通っています。1772年、法学を修めるために移ったヴェッツラーで婚約者のいる女性に恋をした経験が、のちの『若きウェルテルの悩み』のもとになりました。
1775年、カール・アウグスト公に招かれてヴァイマルへ移り、以後この地で暮らします。公国の政務に没頭した10年ののち、1786年には行き先を誰にも告げずに2年間のイタリア旅行に出て、古代の調和的な美に目覚めていきました。帰国後は詩人シラーと親しく交わり、二人はヴァイマル古典主義を代表する作家として並び称されます。1832年、『ファウスト』第二部を完成させた翌年に82歳で亡くなりました。
詩人であり科学者でもあった人
初期のゲーテは、ヘルダーに教えを受けた「シュトゥルム・ウント・ドラング」の代表的な詩人でした。その後は教養小説『ヴィルヘルム・マイスターの修業時代』や『西東詩集』、旅行記『イタリア紀行』、自伝『詩と真実』など、さまざまな形の作品を残しています。
文学のほかに、植物の形態や色彩の研究など、自然科学の分野でも著作を残しました。晩年には、国を越えて読まれる文学を考える「世界文学」を唱えた先駆者ともなり、国外の作家たちと交流を重ねています。
