アーサー・C・クラーク
Arthur C. Clarke
1917年〜2008年・イギリス
イギリスに生まれ、後半生をスリランカで過ごしたSF作家で、科学解説者としても知られます。人工衛星による通信システムをいち早く提案した人でもありました。科学の知識に裏打ちされた近未来の物語と、人類の宇宙的な進化を壮大に描く物語の両方で、20世紀のSFを代表する一人です。
最初の一冊
クラークの人気を不動にした長編で、多くの読者や批評家が最高傑作に挙げる作品です。ここで描かれた人類の進化という主題は、のちの『2001年宇宙の旅』にも受け継がれています。
レーダー技師からスリランカの作家へ
1917年、イングランドのサマセット州に生まれました。少年時代は天体観測や化石集めに夢中になり、パルプ雑誌のSFを読みふけります。第二次世界大戦中はイギリス空軍のレーダー技師として働き、戦後はロンドンのキングス・カレッジで物理学と数学を学びました。
1946年に商業誌でデビューし、1951年から専業作家になります。1956年にセイロン(のちのスリランカ)へ移住し、スキューバダイビングを楽しみながら書き続けました。1998年にナイトの称号を受け、2008年にコロンボの自宅で90歳で亡くなっています。
確かな科学と宇宙の神秘
クラークは、ハインライン、アシモフと並んで「ビッグ・スリー」と呼ばれました。豊富な科学知識をもとにしたリアルな作品と、仏教思想に共鳴した壮大な作品の二つの系統を持つのが特徴です。
1948年に書いた短編「前哨」は、のちの『2001年宇宙の旅』の原型になりました。これを境に、技術は進んでいても偏見にとらわれた人類が、自分たちより優れた異星の存在と出会うという設定が、クラーク作品にたびたび現れるようになります。後期の代表作には、主なSF文学賞を独占した『宇宙のランデヴー』があります。
