スタンダール

スタンダール

Stendhal

1783年〜1842年・フランス

どんな作家?

ナポレオンの時代を軍人や官僚として生き、のちに『赤と黒』『パルムの僧院』を書いたフランスの小説家です。政治の風刺と恋愛心理の分析を組み合わせた小説は生前ほとんど売れませんでしたが、いまでは近代小説の開祖の一人とされています。本名はマリ=アンリ・ベールです。

最初の一冊

赤と黒スタンダール赤と黒スタンダール・長編

スタンダールの政治への考えと恋愛心理の分析が、一人の野心的な青年の物語として最もよく表れた代表作だからです。

ナポレオンとともに歩んだ前半生

スタンダールは1783年、グルノーブルの弁護士の家に生まれました。7歳で亡くした母を生涯慕い続け、王党派の父には強く反発します。その反動から、父とは正反対のロマンチストの共和主義者として生きることになりました。

理工科学校の入試に合格してパリに出たものの、親戚の口利きで陸軍少尉となり、イタリア遠征に加わります。もともと憧れていたイタリアを、彼はこの遠征ですっかり気に入ります。その後は陸軍の主計官補から帝室財務監査官へと、ナポレオン帝政の官僚として出世しました。ナポレオンが没落すると自らも職を失い、ミラノに移り住みます。七月革命のあとは教皇領チヴィタヴェッキアのフランス領事を務め、休暇中のパリで『パルムの僧院』を書き上げました。1842年、パリの街頭で倒れて亡くなっています。

心理を描く小説の先駆け

作品には、『赤と黒』『パルムの僧院』などの長編のほか、恋愛の心理を分析した評論『恋愛論』や、ナポレオン伝、イタリアの旅行記などがあります。スタンダールという筆名は、ドイツの小都市シュテンダルに由来すると言われています。

作品は生前あまり評判になりませんでしたが、人物の心の動きを描く方法から、のちに心理小説の生みの親とされるようになりました。墓には、自ら選んだ「生きた、書いた、恋した」という銘が刻まれています。

スタンダールの作品