ルイス・キャロル
Lewis Carroll
1832年〜1898年・イギリス
『不思議の国のアリス』の作者として知られるイギリスの作家です。本名はチャールズ・ラトウィッジ・ドジソンで、オックスフォード大学の数学講師として働きながら、ルイス・キャロルの筆名で物語や詩を書きました。言葉遊びや「かばん語」と呼ばれる造語など、実験的な手法でも知られています。
最初の一冊
知人の少女に語った即興の物語から生まれた代表作で、言葉遊びとナンセンスというキャロルの持ち味をそのまま楽しめるからです。
牧師の長男から数学講師へ
チェシャー州ダーズベリの小さな牧師館で、11人きょうだいの長男として生まれました。父は数学の才能に恵まれた聖職者でした。1851年にオックスフォード大学クライスト・チャーチに入学し、1854年に最優秀の成績で卒業すると、そのまま26年間にわたって数学を教えました。数学者としての著作は、本名のドジソン名義で出しています。
筆名のルイス・キャロルは、本名の「チャールズ・ラトウィッジ」をラテン語に直し、順序を入れ替えて英語に戻して作ったものです。1856年にカメラを買って写真を趣味とし、アリスのモデルであるアリス・リデルの写真も撮っています。1898年、66歳の誕生日を前に、滞在先のギルフォードで肺炎のため亡くなりました。
論理とナンセンスの作家
キャロルの作品の大半はユーモラスで、しばしば風刺がこめられています。若いころから雑誌に詩や物語を寄稿し、美術評論家ラスキンや画家ロセッティらラファエル前派の人々とも親しく交わりました。作家ジョージ・マクドナルドの一家に勧められたことが、『アリス』出版の後押しになっています。
複数の語を一つに詰めこんだ「かばん語」のような造語や、さまざまな言葉遊びは、子どもの本の枠を越えて評価されました。その影響はジェイムズ・ジョイスやボルヘスら20世紀の作家たちにも及んでいます。
