オルダス・ハクスリー

オルダス・ハクスリー

Aldous Huxley

1894年〜1963年・イギリス

どんな作家?

イギリスに生まれ、のちにアメリカへ移り住んだ作家です。著名な科学者を何人も出したハクスリー家の一員で、皮肉の効いた風刺小説で名を上げました。管理社会を描いた『すばらしい新世界』のほか、後半生には神秘主義や意識の拡張を探る著作でも大きな影響を残しています。

最初の一冊

すばらしい新世界ハクスリーすばらしい新世界ハクスリー・長編

管理社会を皮肉たっぷりに描いた代表作です。オーウェルの『1984年』と並べて挙げられることが多く、ハクスリーの関心の広さがよく表れています。

視力を失いかけた青年の歩み

1894年、イギリスのサリー州に生まれました。祖父はダーウィンの進化論を支持した生物学者トマス・ヘンリー・ハクスリーで、兄ジュリアンも生物学者、異母弟アンドリューはノーベル賞を受けています。14歳で医者を志してイートン校に入りますが、角膜炎でほとんど目が見えなくなり、退学しました。

拡大鏡で字が読めるまで回復すると、オックスフォード大学で英文学を学び、20代で作家として世に出ます。1919年にベルギー出身のマリア・ニスと結婚し、1926年には日本も訪れています。1937年には目の治療のためアメリカのカリフォルニア州へ移住しました。晩年は神秘主義への傾きを強め、1963年11月22日、カリフォルニアで亡くなっています。

風刺から意識の探究へ

初期のハクスリーは、社会を皮肉る機知に富んだ風刺小説の書き手として知られ、主知主義の旗手とみなされていました。『すばらしい新世界』は5作目の長編で、初めてのディストピア小説です。

アメリカに移ってからは、東西の神秘思想を集めた『永遠の哲学』や、幻覚剤メスカリンを自ら試した体験を記した『知覚の扉』を発表しました。『知覚の扉』は1960年代の意識をめぐる運動に大きな影響を与えています。最後の小説『島』では、『すばらしい新世界』とは逆に、理想の社会を描きました。

ハクスリーの作品