ジェイムズ・P・ホーガン
James P. Hogan
1941年〜2010年・イギリス・アメリカ
どんな作家?
月面で見つかった5万年前の遺体の謎を解く『星を継ぐもの』で知られる、ロンドン生まれのSF作家です。技術者として働きながら書いたデビュー作が評判を呼び、科学の謎解きを軸にしたハードSFの書き手として、日本でとくに人気を集めました。
最初の一冊
星を継ぐもの星を継ぐもの
職場での賭けから書かれたデビュー作で、科学者たちが仮説を立てては崩していく彼の作風が、いちばんまっすぐな形で表れています。
技術者から作家へ
1941年にロンドンで生まれ、西部のポートベッロ・ロードのあたりで育ちました。16歳で学校を出たあと職を転々とし、奨学金を得て王立航空研究所で電気・電子・機械工学を5年間学びます。設計技術者を経て、1960年代にはセールスエンジニアとしてヨーロッパを回りました。
1970年代にコンピュータ会社DECに移り、1977年にボストンへ移住します。同じ年、職場での賭けをきっかけに書いた『星を継ぐもの』でデビューし、1979年に会社を辞めて専業の作家になりました。晩年はアイルランドで暮らし、2010年に自宅で亡くなっています。
理論より事実を重んじる作風
作品には、理論は実証にもとづくべきで、理論と現実が合わないなら捨てるべきは理論のほうだという考えが表れています。技術の進歩が社会の古い慣習を不要にするという主張も繰り返し描かれ、『断絶への航海』はプロメテウス賞を受けました。
日本では星雲賞の海外長編部門を3度受けるほどの人気を集めました。一方で晩年は、ヴェリコフスキーの天変地異説やエイズ否認主義、ホロコースト否定論を支持し、疑似科学に傾いたと受け止められています。
