ロバート・A・ハインライン
Robert A. Heinlein
1907年〜1988年・アメリカ
海軍士官から作家になったアメリカのSF作家で、「SF界の長老」とも呼ばれます。SF雑誌の外の一般誌に作品を載せてSFを広め、SFでベストセラーを生んだ最初の作家ともいわれます。少年向けの冒険ものから、宗教や政治を扱った問題作まで、幅広い作品を残しました。
最初の一冊
猫と発明家が主人公の明るい時間旅行もので、筋を追いやすい作品です。日本のSFファンの投票で何度も1位になった、ハインラインの入口として親しまれてきた一冊です。
海軍から作家の道へ
1907年、ミズーリ州に生まれ、カンザスシティで育ちました。1929年にアナポリスの海軍兵学校を卒業して海軍士官になり、空母レキシントンにも乗り組みます。生涯を通じて忠誠心やリーダーシップを重んじたのは、この軍隊生活の影響とされています。
1934年に結核で退役したあとは職を転々とし、州議会議員の選挙にも立候補して落選しました。借金を返すために小説を書き始め、1939年に雑誌『アスタウンディング』で「生命線」でデビューします。1948年に結婚した妻ジニーとは生涯を共にし、1988年に亡くなりました。
少年向けの冒険から問題作まで
初期には、政治や技術の変化まで含めた年表に沿った「未来史」シリーズを書きました。毎年のように出した少年向けの長編では、聡明な10代の主人公が大人の社会で自分の道を切り開く姿を描いています。
のちには社会への関心を強め、『宇宙の戦士』では軍国主義的だと批判され、『月は無慈悲な夜の女王』では逆に左寄りと見られるなど、物議を醸す作品も多く書きました。『異星の客』は1960年代の若者たちに熱心に読まれています。ヒューゴー賞の長編小説部門を4回受賞し、アメリカSFファンタジー作家協会の最初のグランド・マスター賞も受けました。
