ルイーザ・メイ・オルコット

ルイーザ・メイ・オルコット

Louisa May Alcott

1832年〜1888年・アメリカ

どんな作家?

『若草物語』で知られるアメリカの作家です。思想家のエマソンやソローに囲まれて育ち、家族の暮らしを支えるために書き続けました。少女向けの家庭小説のほかに、別の名前で扇情的なスリラーも書いていたことが、のちに再発見されています。

最初の一冊

若草物語オルコット若草物語オルコット・長編

作者が自分の姉妹との子ども時代をもとに書いた代表作で、主人公ジョーには作者自身が重ねられています。彼女の人柄と書きぶりがいちばんよく伝わる一冊です。

家計を背負って書いた人生

1832年、ペンシルベニア州に、思想家で教育者の父ブロンソンと母アビゲイルの、四人姉妹の次女として生まれました。一家はマサチューセッツ州コンコードに移り、オルコットはエマソンから文学を、ソローから自然を学んでいます。父は理想を追うばかりで収入が乏しく、彼女は教師や裁縫、家事手伝いで働きながら書きました。

南北戦争では看護師として働き、その体験をもとにした『病院のスケッチ』で評価を得ます。1868年の『若草物語』の成功で、ようやく一家の暮らしは安定しました。奴隷制廃止や女性参政権の運動にも関わり、コンコードで初めて投票の登録をした女性になっています。生涯結婚せず、1888年、父の死の2日後にボストンで亡くなりました。

二つの顔をもつ作家

オルコット自身は子ども向けの物語より、A・M・バーナードなどの筆名で書いた扇情的な小説のほうを好んでいました。殺人や秘密の正体を扱うこうした作品は原稿料がよく、家計を支えました。1865年に匿名で出した「V・V」は、アメリカの推理小説のごく初期の作品の一つに数えられています。

作品は出来事を一つずつ区切って進む書き方で、会話には俗語も取り入れました。欠点を抱えた子どもたちが主人公になるのも特徴です。セオドア・ルーズベルトやアーシュラ・K・ル=グウィンも、彼女の作品から影響を受けたことが知られています。

オルコットの作品